乳がん予防と検診をピンクリボン運動10月は乳がん月間
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- 10月4日
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10月は「乳がん月間」です。期間中は乳がんの早期発見・早期治療を啓発する「ピンクリボン運動」の一環でさまざまな催しが行われています。乳がんは日本人の女性の9人に1人がかかると言われますが、早期に発見されればその後の生活に大きな不安はない病気の一つです。「乳がん」について、上田市のこまつ乳腺クリニックの小松英明院長にお話を聞きました。
●初期症状は乳房の変化

乳がんは乳腺(母乳をつくるところ)に発生する悪性腫瘍です。症状は、しこり、痛み、血液が混じったような分泌物、乳首のただれ、皮膚のくぼみや赤み、オレンジの皮のように毛穴が目立つ、わきの下しこりなど、さまざまです。その一方で初期には、体調悪化などの全身症状はほとんどありません。だからといってそのままにしておくと、血管やリンパ管を通って全身へと転移してしまいます。
がんになりやすい年代は30代後半~40代および60代後半とされていますが、小松院長は「年齢に関係なくかかる可能性がある」と言います。
日々の生活に忙しくても、自分のことを後回しにせず、定期的な検診を受けましょう。
●検診は40歳から、2年に1度

国では40歳以上の女性に2年に1度の問診と乳房エックス線検査(マンモグラフィー)による乳がん検診を推奨しており、市町村や職場が費用を負担して検診を実施しています。
マンモグラフィーは、乳房を圧迫板で押さえ、平たく引き伸ばして撮影した画像から、早期乳がんも発見する効果が期待できます。
検査方法としては超音波(エコー)検査もあり、マンモグラフィーでは病変が分かりづらい人のほか、放射線を使わないため妊娠中の人にも向いています。
検診の内容などは実施主体ごとに違いがあるので、確認してください。
●乳房の状態を観察しよう

乳がんはからだの表面に近い部分に発生するため、乳房を観察したり触れたりすることで、自分で見つけることができます。検診だけでなく、日頃から「自分の乳房の状態を知る」ことを心がけましょう。しこりや皮膚の引きつれなど、気づいたことがあれば、次の検診を待たずに、早めに医療機関を受診しましょう。
●乳がんの治療は組み合わせで
乳がんと診断された場合、治療は局所治療の手術と、全身治療の薬物療法などを組み合わせて行われます。また、状況により放射線治療も加えることがあります。発見が早期であるほど治療にかかる期間や費用、心身の負担、その後の生活への影響が軽く済みます。
●生活習慣病予防が、 乳がん予防にもつながる
第3度近親者(曽祖父母、いとこまで含む)で乳がん、卵巣がん、膵(すい)がん、前立腺がんになったことのある人が2人以上いたら、遺伝的なリスクがある可能性がありますが、いなければ大丈夫というわけでもありません。予防や早期発見を心がけた方がいいのは、誰でも同じです。
特定の食べ物で乳がんにかかりやすくなったり、かかりにくくなったりすることはありません。バランスのいい食生活を心がけ、暴飲暴食は慎みましょう。肥満はリスクの一つになるので、適度な運動を習慣にしましょう。つまり、生活習慣病の予防がそのまま乳がんの予防にもつながるのです。
取材協力*こまつ乳腺クリニック ☎0268・75・7321
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