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暑い季節を健やかに「梅しごと」の季節


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 6月は梅が熟す季節です。疲労回復や食欲増進、殺菌作用など、さまざまな効果がある梅は、これからの季節にぴったりの食材でもあります。たくさんの梅が手に入る今は、保存食を作る「梅しごと」の時季。作りやすい量で保存がきく作り方をご紹介します。梅の力で、健やかに夏を乗り切りましょう。             (料理と文 高橋順子さん)


梅シロップ

材 料 (2・5〜3㍑容器 1個分)

●梅 1㌔

●砂糖(上白糖、きび砂糖、グラニュ ー糖など) 1㌔ 


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作り方

梅は傷んでいるものを取り除き、よく洗い、竹串などでへたを取る。水気をしっかりふき取り、冷凍庫に入れて凍らせる。


消毒した保存瓶に梅、砂糖を交互に入れる。常温に置き、毎日よくかきまぜて砂糖を溶かす。(砂糖が早く溶けると、梅のエキスがより早く抽出され、カビや発酵がおきにくい。また、さらさらした砂糖の方が氷砂糖より早くエキスを抽出できる)


数日でシロップの中に梅が浮いた状態になり、2~3週間で飲み頃になる。水や炭酸水で薄めて飲む。


※青梅で作ると透明感があり、すっきりさわやか。黄色い梅はフルーティーな味わい。ただし、完熟した梅で作ると発酵しやすいので、発酵した場合は梅を取り出して、シロップは冷蔵庫に保存して早めに飲む。


梅干し

材 料

●熟した梅 1㌔ 

●赤ジソ(葉の部分のみ) 200㌘ 

●塩 梅用180㌘、赤ジソ用40㌘ 

●消毒用の焼酎またはホワイトリカー(アルコール度数35度以上) 適宜


道 具

●容量2.5~3㍑の容器1個、またはジッパー付きの保存袋(Lサイズ)2枚 

●重し2㌔(水道水や砂糖、米などをペットボトルやビニール袋に入れて代用してもよい)



作り方

梅を塩漬けにする


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 梅は傷んだものは取り除き、洗って水気をよく取り、へたを取る。できればしばらく置いて完全に乾燥させる。

 梅に焼酎をまぶし、容器の下に塩を少量振ったら、梅と塩を交互に入れ、最後に残った塩を上に振りかける。(ジッパー付き保存袋の場合はストローなどで吸って空気を抜く)落としぶたか皿などの平らなものを梅の上に置いて重しをのせ、ふたをして冷暗所に置く。1週間くらいで梅がすっかり梅酢に浸かるようになる。

 梅がぎりぎりかぶる程度の梅酢の量に調整して、残りは瓶などに入れて保存する。梅酢を出したら、梅が潰れないよう重しを半分にして下ごしらえした赤ジソを加える。


赤ジソの下ごしらえ

 赤ジソをたっぷりの水で2~3回洗って水気を切る。ボウルに入れ、塩の半量20㌘を加えてよくもみ込む。汁が出てくるので、しっかり絞って汁は捨てる。絞った赤ジソをボウルに入れ、ほぐしながら残りの塩20㌘をもみ込み、出てきた汁は絞って捨てる。梅酢を適量加えてほぐして梅の塩漬けに加える。赤ジソをなじませながら土用(立秋前の約18日間)を待つ。


梅を干す

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 梅を干すのを土用干しとも言い、今年の「土用」は7月19日から立秋の8月7日。とはいえ、梅雨が明けて晴天が続く日であればよい。日当たりが良い屋外で3日間ほど干す。

 梅と赤ジソを梅酢から出し、ざるに並べ、梅酢も容器ごと直射日光に当てる。時々裏返し、表面はサラッとして中はやわらかい状態になればOK。(乾かし過ぎるとカラカラに固くなるので注意)梅を梅酢に入れて保存してもよい。

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