開創１２００年北向観音64年ぶり御開帳 10月11日（土）～11月9日（日）

　上田市別所温泉の北向観音・常楽寺が今年、開創１２００年を迎え、これを記念した前立本尊の御開帳と秘仏本尊の御開扉を挙行します（秘仏本尊は、御簾越しの参拝となります）。御開帳は64年ぶりです。地元の古刹で行われる稀有な行事に、ぜひ足を運んでみませんか。

「北向観世音尊像」　荒井寛方画　常楽寺美術館蔵

◆期　間：令和7年　10月11日（土）～11月9日（日）

◆時　間：午前9時～午後４時

◆拝観料：1000円 小学生500円 未就学児無料

※期間中は観音堂周辺の駐車場が閉鎖となるため、温泉街入口の第1〜3駐車場（1回500円）の観光駐車場か、別所線の利用を。

期間中の行事

◆10月11日（土）　午前８時半

北向観音

開闢(かいびゃく)大法要

　前立本尊の御開帳の始まりを告げる法要。

※内陣で行われるため、外からは見ることができません。

◆10月25日（土）　午前９時半

常楽寺から北向観音

北向観音出現大祭

　常楽寺の石造多宝塔（国重要文化財）で法要の後、稚児や参拝者が行列となり、北向観音に向かいます。

◆11月９日（日）　午後６時

北向観音

馬頭琴奏者イラナさんの演奏会

　常楽寺美術館の企画展記念コンサート。共演は石川県珠洲市にある翠雲寺の岩尾照尚住職。入場無料。

※天候などの事情で変更になることもあります。

問い合わせは、本坊 常楽寺　☎0268・37・1234

常楽寺美術館で記念の企画展

「藤娘と鬼の念仏」　窪　俊満画

　開創1200年、御開帳を記念して「常楽寺の名宝」と題した企画展が開催されています。 12月25日（木）まで。午前9時～午後4時。入館料は一般500円、高校・大学・専門学校生300円、小・中学生100円。

仏典・仏像・仏画

　室町幕府を開いた足利尊氏が発願した、大般若経六百巻を納める経箱と経文の一部のほか、室町時代の色鮮やかな聖観音菩薩画像、平安時代後期の不動明王線刻鏡像など。

画人・文化人の作品

　上田市出身で、江戸時代中期の和算学者斎藤善兵衛の算額や、俳人加舎白雄の「観音の歌」に加え、常楽寺に伝わる鬼女紅葉伝説を描いた葛飾北斎の「紅葉狩」など。

指定文化財

　常楽寺の指定文化財の中から、葛飾北斎の「劉備壇渓渡河図」（りゅうびだんけいとかのず）、鎌倉時代の「聖観音菩薩画像」、室町時代の「愛染明王画像」、江戸時代の浮世絵師、窪俊満（くぼ・しゅんまん）の「藤娘と鬼の念仏」（＝左上写真）など。御開帳期間中は、菅原道真を描いた室町時代の絵「綱敷天神画像」（県宝）も展示します。