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上田の名物?真夏の「りんご祭り」



 暑さも盛りの8月上旬、なぜか「りんご祭り」と呼ばれるお祭りを行うお寺が、上田市内にあります。このお祭り、「四万八千日」(しまんはっせんにち)という、観音様の縁日に関係していて、この日にお参りすると、4万8000日(130年分以上!)の功徳を積んだのと同じになる、と言われています。上田市中央の日輪寺、中丸子の光明観音堂の「りんご祭」をご紹介します。


●光明観音堂 (上田市中丸子)例大祭 りんご祭り

8月8日(木)●午後4~8時

祭事は午後3時半から


 上田市中丸子の光明観音堂は、昭和初期の大恐慌で疲弊していた丸子地域のために新たに工場を誘致した金子家が建立しました。縁日では昭和20~30年代、青りんごが売られるようになり、「りんご祭り」と呼ばれるようになりました。

 夏の風物詩になったこのお祭りは、新型コロナ禍前まで、8月の最終日曜日に行われていましたが、中断期間を経て昨年から、本来の8月8日の開催になりました。


お祭りの内容

 境内では参拝者に護符として、すあまとリンゴジュースが配られます。そのほか、そばや焼き鳥、子ども向けに水ヨーヨー釣り、綿あめの提供(いずれも数量限定)も。地域で活動するスコップ三味線の演奏は午後4時半からの予定です。

〈問〉下組分会長・近藤さん

☎0268・43・3383



●天照山日輪寺 (上田市中央2丁目)りんご祭り

8月9日(金)●午後5~8時


 海野家や真田家ゆかりの、曹洞宗のお寺。天文14年(1545)、真田家の先祖である海野小四廊幸義によって創建されました。厄除け・火防・安産や子どもの成長を祈る観音様として多くの信仰を集めています。「りんご祭り」は江戸時代から続くお祭りで、毎年とてもにぎわいます。この日は1年に1度、観音堂に安置されている千手観音=写真・下=が公開される日。観音堂の近くには子安観音を祭ったお堂もあります。


「りんご祭り」の名の由来

 夏のさまざまな病気から守ってもらえるように―という人々の願いがあり、昔から夏の滋養補給品として重宝されてきたりんごが、この縁日で売られるようになりました。「米をはじめ五穀すべてが、りんごのように見事で豊作でありますように」と、観音様にお願いしたのが「りんご祭り」の名前の由来です。今も祭りの日には、契約農家が作った和りんごと「さんさ」と呼ばれる小ぶりのりんごが参拝者に頒布されています。


昔ながらの縁日風景


 お祭りでは、午後5時・6時・7時・8時と4回、きとう祈祷供養が行われ、境内は昔ながらの縁日の風景で、多くの人が楽しみます。かき氷やポップコーン、駄菓子のふるまいのほか、腕輪念珠作り(1個300円)や、上横町商店街の商品券が当たる大福引き会も。

 縁日の際は、災害義援金を集めており、今年は、能登半島地震の被災地に寄付します。義援金に協力した人には「救苦観世音」の文字と観音2体が描かれたお札を渡しています。


駐車場:日輪寺の駐車場は縁日で使うため、海野町パークなど近隣の有料駐車場へ。

〈問〉日輪寺 ☎0268・22・0571


※日輪寺のりんご祭りの写真(昨年)は、香青軒の尾澤英夫さんから、光明観音堂のりんご祭りは、丸子テレビ放送株式会社より写真と資料を提供していただきました。

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