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国選択無形民俗文化財「岳の幟」継承を担う

上田市別所温泉「岳の会」の皆さん


撮影・直井保彦さん
撮影・直井保彦さん

地域の安心を祈り、伝統を守る

 上田市別所温泉で500年以上続く国選択無形民俗文化財の雨乞い行事、岳の幟(たけののぼり)は今年も、7月12日に行われます。同地区の住民でつくり、祭りを伝承する「岳の会」は、長く続く伝統を守る思いとともに、近年、地球温暖化の影響でもたらされる異常気象にも心を痛めながら、地域の安心な暮らしを祈ります。

 室町時代の1504(永正元)年、大干ばつが起こり、村人が夫神岳(おがみだけ)の神に降雨を祈り、各家で織った布を奉納したところ、願いが届いた―。この出来事に始まった岳の幟は、以来、欠かすことなく行われ、今年で523回目を迎えます。

 この行事がこれだけ長く続けられてきた背景には、もともと上田市が全国でも有数の少雨地域という地理的な条件があると言われ、現在では信州を代表する民俗行事の一つに数えられています。

獅子舞
獅子舞

 当日は、早朝に夫神岳頂上の九頭龍神を祭るほこらに反物を供え、代表が神事を行った後、昇り龍、降り龍の幟を先頭に、反物を竹竿に張った約50本の幟が山を下ります 麓で別所神社の神主、氏子総代や三頭獅子とささら踊りの一行と合流して温泉街を一巡、獅子舞いやささら踊りを奉納します。

 獅子舞の踊り手8人、太鼓2人、笛7人で構成する「岳の会」のメンバーは、毎月の定例会で練習を重ね、本番が近づくとほぼ毎日集まります。踊り手の一人、西島圭一さん(42歳)は、学生時代に地元を離れ、社会人になって帰郷してからメンバーに。「獅子舞の動きは大変ですが、歴史ある行事の重みを感じます」と大きなやりがいを感じています。

 同会会長の滝沢政明さん(62歳)は「新たな仲間はいつでも歓迎です。地域の誇りでもある行事を、皆で協力して継承していきたい」と話しています。

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