明日は「防災の日」上田の防災関連企業を訪ねる
- weekly-ueda
- 2024年8月31日
- 読了時間: 3分
明日9月1日は「防災の日」。1923(大正12)年のこの日、関東大震災が発生したことに由来します。万一の時、どうやって身を守り、被害を最小限に抑えるか―。改めて意識を高めておこうと、上田市内にある、防災に関連する企業2社を訪ねました。

コムパックシステム株式会社
本社:長野県上田市秋和940
☎0268・24・9500
「段ボールベッド」で被災者を支援
1949(昭和24)年、たばこの木箱を作る会社として創業。その後、木箱より軽量で扱いやすい段ボールへシフト。「豊かな地球環境を次世代へ継承することが人類共通の重要課題」という理念を持って、経済活動を展開しています。

同社は「段ボールベッド」の生産で知られるメーカー。大規模災害で被災した地域の避難所などで使われる段ボールベッドは、避難所での生活の快適性を高め、災害関連死を防ぐ助けにもなっています。使用後はリサイクルすることができ、環境に優しい点も人気の理由です。
重い荷物を梱包する段ボール作りのノウハウを生かして2016年に開発されたこの製品は、段ボール箱15個を並べ、その上にパルプ100%の強化段ボールでできた天板を2枚載せ、間仕切り板を2枚設置して完成。ベッド1個の重さは約14㌔で持ち運びしやすく、段ボールの中には荷物を入れることもできます。

同社は今年1月の能登半島地震の後、長野大学からの依頼を受け、強化段ボール製のテーブルやいす=写真右=などを被災地に提供しました。
同社は、上田市・東御市・青木村と災害時の物資供給協力に関する協定を結んでいます。
有限会社 山岸金物店
長野県上田市御所529
☎0268・25・0555

日常的に使える防災用品
創業98年を迎えた同社は、法人や個人向けにさまざまな商品を扱っており、防災用品も充実しています。
とはいえ「特別に防災用品として用意するのではなく、建材やキャンプ用品がそのまま災害時に役立つ、と考えた方がいいでしょう」と、山岸巳津雄社長は話します。

個人はもちろん、自治会など地域の単位でそろえておきたいものも多く、簡易トイレセットなどは多くの自治会で常備するようになってきています。また、車いす、テント、ブルーシート、ロープ、担架、誘導棒、ヘルメット、安全ベストといった用品は災害時の安全確保や避難誘導の際だけでなく、地域のイベントなど日常的な活動でも役立ちます。
「発電機や投光器、トランシーバーといった製品はいざというときにとても重要ですが、だからこそお祭りや防災訓練など、定期的に使用し、使い方や燃料、部品の状態を確認してください」と山岸社長。
山岸金物店からアドバイス
上田市で災害といえば、記憶に新しいのが2019年の台風19号による水害です。そこで、台風シーズンを前に、自宅のU字溝など水路の確保の確認を。ごみや土、植物などが水路内にあると詰まりの原因になり、自宅への浸水につながります。グレーチング(側溝にかかる格子状のふた)に詰まっているものも流しておきましょう。
家族とはいざというとき、どこに集合するか話し合っておくことも大切です。夜の発災も想定し、懐中電灯や雨具は自宅の目につくところに置いておきましょう。
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