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8月3日㈯から上田市立美術館で水彩画展を開催

更新日:2024年8月1日

水彩画家・伊藤 和明さん


記憶の中の景色を呼び覚ます、懐かしい絵


 伊藤和明さんは、上田市立美術館が企画しているアトリエシェアメンバーの一人。8月3日(土)~11日(日)、「第4回北の子(ね)の星 水彩画展」を上田市立美術館アトリエで開き、近作を発表します。

 伊藤さんは大学生のころ陶芸を始め、就職してからも東京でグループ展にも毎年出品していました。水彩画を始めたのは2016年、体調を崩して入退院を繰り返したころでした。入院中、その年に行われていた諏訪大社の御柱祭りをモチーフに、最初の作品を描きました。

 退院の際に桜の花が咲いているのを見て「春になると花が咲くように、変わらぬ営みを繰り返すものに安らぎを覚えたんです」という伊藤さんは、その後2022年、入院したことのある長野市の病院のギャラリーで初めての個展を開催。夜空の中心にあるように見える北極星を自分の心のよりどころとし、「北の子の星 水彩画展」と名づけました。それ以降、その病院と上田市立美術館と交互に開催しています。


 作品を描くにあたって、まずテーマを据え、イメージを固めていくのが伊藤さんのやり方。病気で体力が落ちたために、一気に絵を描くことが難しく、1枚を仕上げるのにおおむね数ヵ月、構想から数年かかったという作品もあります。


 今回展示する作品は、上田市周辺や東京、ニューヨークの風景など約30点。各作品には解説文は添えますが、あえて画題は付けず、見た人の感性を大切にしたいといいます。

 4回目の個展を前に、「お散歩気分で出かけてほしい」と伊藤さん。展覧会が終わったら、自ら「地味練」と呼ぶ、デッサンをするのが楽しみだといいます。描く技術を生涯かけて向上させていく―。その楽しさとともに、自分の絵で人と感動を共有できることに生きがいを感じています。

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