読書セラピーのススメ 図書館で出合う心の一冊

読書の秋。本を読むことは知識を得るだけでなく、ときには心を整える「セラピー」の役割も果たします。あなたの心に寄り添うお薦めの一冊を、地域の公共図書館に紹介していただきました。
🌿読書セラピーとは&関連書籍の紹介

読書セラピー(読書療法、ビブリオセラピー)とは、読書によって心の問題を解決したり心身を癒やしたりすることです。
「日本読書療法学会」を設立した寺田真理子さんの著書「心と体がラクになる読書セラピー」には、読書セラピーの実践方法や、気持ちに合う本の選び方、事例別のお薦め本が紹介されています。
また、公共図書館の中には、テーマ別に本の内容を紹介したブックリストを作成している館もあります。
◀「心と体がラクになる読書セラピー」
寺田真理子著 ディスカヴァー・トゥエンティワン
📖絵本「満ちている」ただ あやの 作/小さい書房
変わることは、新しい扉をひらくこと

紹介する人/東御市立図書館司書 伊東 典保さん
この絵本の主人公のカップさんは、おばあさんと過ごす午後のひとときが喜びでしたが、突然その日常が奪われてしまいます。
しかし、カップさんにもたらされたものは絶望や悲しみだけではありませんでした。
本書は、子どもにも、人生経験が豊富な大人にも優しく寄り添ってくれる1冊です。
時間の経過や、カップさんが心を開きその目で世界を見る様子などが、鮮やかに、繊細に表現されています。
ぜひ声に出して読んでみてください。
📗小説「マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ」古内 一絵 著/中央公論新社
自分のやっていることがわからなくなったら読む本

紹介する人/坂城町立図書館館長
鈴木 康之さん
「マカン・マラン」は、駅の〝にぎやかでない側〞の出入り口にひっそりとある、夜中の23時に開く不思議なカフェ。
そこには、自分のやっていることがよくわからなくなった悩める人たちが偶然迷い込み、そこで夜食をいただき思いを吐露し、店のオーナーや関わる人たちから助言を得て、気持ちを新たにして現実へと帰っていきます。
短編集でいろいろな人が悩みを抱えて次々登場し、どの話も「ふーんなるほど」とうなずけます。
📘エッセイ「きょうからできるあたらしいこと100」松浦弥太郎著 小学館
日常の見慣れた風景が輝きはじめる

紹介する人/上田市立真田図書館司書
橋詰 淑子さん
雑誌「暮しの手帖」の元編集長であり、心地よい生き方の探求者である著者が、生活に潤いを与える100のリストを提案した本です。
リストの中からその日の気分に合ったものを選び、日常に少し取り入れるだけで、ざわついていた心が静かに整います。
日々に刺激を与える自分だけのリストを作成すると、想像が膨らみ、さらに気分が高揚します。今日から踏み出す新しい一歩を応援してくれる一冊です。
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