音楽ボランティアで人々の心を和ます
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- 5月17日
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草笛奏者 望月 久さん (上田市 74歳)

郷愁誘う草笛の音色 優しく響く
草木の葉や茎を口にくわえて音を出す草笛を、上田地域で開かれるイベントや施設に招かれ、演奏しています。「見上げてごらん夜の星を」「古城」「荒城の月」「故郷」…。郷愁を誘う優しい音色で奏でるメロディーが、聞く人を和ませています。
草笛を始めたきっかけは、生前、目の病気で苦労していた母親をいたわるため。
その母のように、戦中戦後の激動の時代を生きてきた人たちに少しでも楽しんでもらいたいと願い、ボランティアで演奏活動をするようになりました。草笛だけでなく、ハーモニカでの演奏も披露しています。

草笛に使う葉は、今の季節ならヤブコウジが最適ですが、それ以外にもさまざまな葉を使います。卵型で葉脈がきれいな葉を選び、裏返して左右に親指と人差し指でピンと挟み、上半分の葉を前方に曲げ、ロウソクの火を吹き消すように息を吹くのがコツ。音程は、息の強さや頬の膨らませ方で変えています。
住宅リフォームの仕事をしていたころ、休憩時、施工主さんに草笛を披露すると、素朴な響きを初めて聞く人が多く、喜ばれました。その後、15年本格的に練習をしました。「上達するには、練習は欠かせない」と自身に言い聞かせ、毎日のウオーキングに路肩の木の葉で10分以上は練習を重ねています。
さまざまな場所でのボランティア演奏のほか、草笛の普及にも力を入れています。東信地域の愛好者を中心につくる「小諸草笛会」に参加しており、「桜まつり」が行われる4月から「紅葉まつり」のある11月まで、毎週日曜日の午後1~3時に、小諸市の懐古園内で、演奏会や草笛教室といった活動をしています。参加は無料(懐古園の入場料は必要)。望月さんは「興味のある方はぜひお越しください」と呼びかけています。
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