祢津に伝わる「歩き巫女(みこ)」の絵本を制作
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- 7月12日
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西宮里づくりの会 篠原博文さん (東御市・70歳)

地域の歴史を子どもたちにも伝えたい
江戸時代、東御市袮津を拠点に、東北から関東、東海地域を巡回して祭祀(さいし)などを行った「ののう」と呼ばれる歩き巫女(みこ)たちがいました。同市袮津西宮の「西宮里づくりの会」は、そんな地域の歴史を多くの人に伝えようと、絵本「日本一の歩き巫女の里 袮津の ののう」を制作。市内の学校や公共施設、上田広域の図書館などに約70冊を寄贈しました。
同会は、1954(昭和29)、55年生まれの小学校の同窓生12人の集まり。自分たちが生まれ育った地域の歴史を調べたり、耕作しなくなった畑を地域の保育園児たちが安全に遊べる迷路に作り替えたりと、さまざまな活動をしています。

今回の絵本作りで中心になった篠原さんは、同会の幹事を務めています。同じ袮津地区在住で「ののう」についての著書がある郷土史研究家の石川好一さんと「子どもたちが分かるように伝えよう」と話したことをきっかけに、絵本作りをスタート。ののうたちの仕事ぶりを伝える物語は、何度も見直し、石川さんの助言を得て文章を練り上げ、絵は袮津在住のイラストレーター丸山ひとしさんに担当してもらいました。
「ののう」は戦国時代から江戸時代に活躍した「口寄せ」(死者や生き別れた人の言葉を伝えること)の技術を持った巫女と伝えられています。その技術を習得するための修練場が袮津にあったといい、現在でも袮津地区には170を超える巫女のお墓が残されています。
同会ではこれからも、子どもたちがこの地域で楽しく育っていけるようにと、手弁当で活動していく方針です。
今年も、袮津保育園近くでたくさんのコスモスの中に迷路を作ったり、子どもたちにとれたてをそのまま畑で食べてもらおうとスイカを作ったりと予定は盛りだくさん。その様子を地域の人たちも楽しみにしています。
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