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妻に支えられ、仲間に励まされて 念願の初個展

更新日:2024年8月1日

遠山 忠良さんと洋子さん(緑が丘)


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 脳梗塞で左半身が不自由になって15年。遠山忠良さんは、妻の洋子さんや周囲の仲間に支えられ、絵を描き続けてきました。これまでの作品約30点を集め、初めての個展を上田市長瀬のまるこ福祉会「きらり」ギャラリーで6月28日(金)まで開いています。

 遠山さんは1982(昭和57)年から、同市緑が丘で食堂「大地」を営み、ずっと仕事一筋の生活を送っていました。そんななか、「老後のために何か趣味を持って」という洋子さんの強い勧めで、常連客のつてをたどって絵の会に参加。当初は周囲との実力の差を感じましたが、皆に励まされながら続け、やがていくつかの美術展で大きな賞を受賞するほどになりました。


「さあこれから」という時に脳梗塞を発症し、車いすでの生活に。以前のように絵を描くこともできず、悶々としながらリハビリを続けました。そんな忠良さんに洋子さんはキャンバスを用意。絵の具をチューブから出すなど、不自由な体でも絵を続けられるようサポートしました。

 一緒に描いていた仲間たちも忠良さんを応援し、病気から2年後には再び作品展で入賞するようになりました。


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 アクリル絵の具を使った、カラフルで大型の作品が多い忠良さん。一つポイントを決めて描いていくうちにどんどんとアイデアが湧き、明るくて大きな作品が仕上がっていくのだそうです。「何の知識もないところから絵を始めたので、アクリル絵の具というものがあることさえ知らなかったけれど、それがかえってよかったのかもしれません」。

 80歳になった今も創作意欲は旺盛。「絵を描けと言ったのは妻。だから、絵を描く以外のことのほとんどは頼り切っています」と笑います。


 作品展は午前10時~午後4時で、土・日曜日と祝日は休み。入場無料です。


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